円形状に髪が抜ける「円形脱毛症」。円形脱毛症の原因はさまざまあると考えられており、その原因に応じて治療する必要があります。また、円形脱毛症は進行すると処置が難しくなるため、早期治療を受けるのがおすすめです。
そこで今回は、円形脱毛症の症状や原因について紹介します。
円形脱毛症の症状と原因とは?
円形脱毛症にはさまざまな種類があるため、どのような特徴があるのか押さえておきましょう。ここからは、円形脱毛症について症状や原因について紹介します。
円形脱毛症の症状にも種類がある
円形脱毛症とは、名前の通り円形・楕円形に起こる脱毛症のことです。大人だけでなく子どもにも起こる可能性があり、脱毛症の中では最も起こりやすいものです。また、その症状によりいくつかの種類に分かれます。
1. 単発型
単発型は基本的に1つの円形脱毛症ができるタイプです。クリニックによっては数個でも単発型と診断するケースもあります。円形脱毛症の中では最も症状が軽いもので、自然治癒する場合もあり3ヶ月から半年ほどで毛が生えてきます。
2. 多発型
多発型は複数の円形脱毛症が発症するタイプです。1つに見えても複数個が融合しているケースもあり、単発型と比較すると処置の難易度が高くなります。
3. 全頭型
全頭型は、円形脱毛症が頭部全体に広がってしまうタイプです。多発型から進行して全頭型になることもあり、処置が難しくなるため早期治療が必要です。
4. 汎発型
汎発型は頭部だけでなく全身に起こるタイプです。そのため、眉毛などの顔の毛や首から下の体毛も抜けてしまいます。処置が難しい症状であるため、速やかに治療を受ける必要があるでしょう。
円形脱毛症の原因とは?
円形脱毛症はさまざまなことが原因といわれていますが、実はまだはっきり解明されていません。1つ1つの要因が直接の原因になっていなくても、間接的な原因になっていることもあります。ここからは、円形脱毛症の原因と考えられているものを紹介します。
1. 遺伝
円形脱毛症は遺伝による影響を受けていると考えられています。「日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」によると、「現時点では円形脱毛症は多因子遺伝性疾患と考えられている」と記載されています。
そのため、血縁者に円形脱毛症になった方がいる場合は、遺伝により円形脱毛症が発症する可能性はあります。
2. 自己免疫疾患
近年、円形脱毛症の有力な原因として考えられているのが「自己免疫疾患」です。自己免疫疾患とは、何らかの原因により免疫機構に異常が発生し自分の体・細胞などを攻撃してしまう病気です。
つまり、毛を作る組織が誤って免疫に攻撃されることで、毛髪が抜けてしまいます。
3. アトピー素因
アトピー素因も原因の1つと考えられています。これは円形脱毛症を発症した本人や家族にアトピー素因を持つ人が多かったためです。実際のメカニズムは解明されていませんが、アトピー性疾患は免疫の異常であるため、円形脱毛症とも関係していると考えられています。
ストレスでも円形脱毛症になるの?
「円形脱毛症はストレスによって起こる」と考える人は多いですが、現在では精神的ストレスと円形脱毛症には直接的な関連性はないと考えられています。「日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」によると、「今もってAA発症と精神的ストレスとの直接の関連性についての科学的根拠は乏しい」と記載しています。
つまり、精神的なストレスは円形脱毛症の直接的な原因ではなく、円形脱毛症が起こりやすい環境を作り出している間接的な要因と考えられています。
円形脱毛症の治療法とは? 育毛剤も有用なの?
円形脱毛症を治すためには、適切に治療する必要があります。ここからは、ガイドラインの推奨度に沿った円形脱毛症の治療法を紹介します。
1. ステロイド|注射療法・外用療法
円形脱毛症の治療法である「ステロイド」は、単発型・多発型に使われることが多いです。炎症や免疫機能を抑制するステロイドを患部に注射します。注射は比較的高い効果が期待できますが、強い痛みを伴う点と広範囲の円形脱毛症には向かないのがデメリットです。
また、注射療法だけでなくステロイドが含まれたクリームなどを塗る外用療法もあります。
2. 局所免疫療法
局所免疫療法とは患部に肌がかぶれたり、肌がただれたりする薬剤を塗る治療法です。薬剤により肌が炎症を起こすことで、毛髪を攻撃している免疫機構の対象を炎症に移動させることで、脱毛症の症状を緩和させます。
患部が広がっている場合に効果的ですが、もともと皮膚疾患がある方だと症状が悪化する危険性があるので注意が必要です。
3. 内服薬|抗アレルギー剤など
抗アレルギー剤・抗炎症作用がある薬を内服することで、アレルギー反応や炎症を鎮静化する治療法です。ステロイドも注射だけでなく内服として使われることもあります。
4. ミノキシジル・カルプロニウム塩化物の外用療法
ミノキシジルは発毛効果が認められている成分であり、カルプロニウム塩化物は血管を拡張させる効果が期待できる成分です。これらの成分が配合された外用薬を患部に塗ることで、毛を生やす毛母細胞を活性化させたり、血管を拡張させたりします。
ただし、ミノキシジルには副作用が起こる可能性があるため注意が必要です。
育毛剤は頭皮環境を整えるもの|発毛剤を選ぼう
脱毛症の治療では頭皮環境を整えることも大切です。育毛剤は髪を生やす効果はなく、ガイドラインには育毛剤による治療は掲載されていません。発毛剤による治療は掲載されています。ただし、発毛剤による治療の推奨度は低いため、クリニックに相談した上で発毛剤治療を進めるか決めましょう。
育毛剤の役割とは?
円形脱毛症や薄毛が気になるときに、「育毛剤」を使うかどうか考える人は多いでしょう。使用する前に発毛剤との違いや、育毛剤の役割などについてよく押さえておくことが大切です。ここからは、育毛剤の役割について紹介します。
育毛剤は薄毛の予防をするもの
育毛剤は、健康的な髪の毛を育てることが目的であり、主に薄毛の予防に使われます。頭皮環境を整えることで、髪の毛が生えやすい状態を保ち、抜け毛・薄毛を予防する効果が期待できます。
発毛剤とはどこが違うの?
発毛剤とは名前の通り、髪の毛を増やしたり薄毛の治療を行うために使われます。そのため、医薬品に分類されAGAなどの治療にも使われます。それに対して、育毛剤には毛を生やす効果はないため、使用する目的が大きく異なります。
育毛剤と発毛剤の違いについては、以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
育毛剤と発毛剤はどこが違うの? フォルテロ育毛剤のおすすめポイントを紹介! | Fortero(フォルテロ)
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円形脱毛症はクリニックでの治療が必要!
円形脱毛症は原因がはっきりと分かっていない病気です。単発型など軽度なものであれば、自然治癒することもありますが、多発型など進行したものの場合は処置が難しくなるため、クリニックで相談し適切な治療を受けてください。
円形脱毛症のことが気になる方は、原因や治療法を理解しておくと安心して治療を受けられるでしょう。
参考:日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
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